人間適応制御研究室 金沢大学理工研究域フロンティア工学系
Biomedical Instrumentation and Control Engineering Laboratory, Kanazawa University

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低融点金属を用いた校正機能付きサーミスタ体温計の精度検証

 研究代表者:田中 志信(教授)
 研究分担者:内藤 尚(准教授)・西川 裕一(助教)
 金沢大学医学倫理審査委員会承認番号:86-1

背景と目的 Introduction

  病院の外来受診においてはじめに行うのが検温であるように、体温の変化は体の異常を知る重要な指標となっている。これまでは水銀体温計が使用されていたが、公衆衛生上望ましくないことから、安全かつ短時間で計測可能な電子体温計が普及してきた。電子体温計には温度センサとしてサーミスタが使用されているが、サーミスタは経年変化が存在することが知られており、長期使用に伴い計測誤差が生じることで正しい体調管理ができないことが予想される。我々の研究室では、経年変化による精度の低下がない体温計を実現するため、温度標準を内蔵した温度センサの開発を行ってきた。我々は高純度ガリウム(Ga)の融点に注目し、体温測定毎にサーミスタを校正し、経年変化による誤差を自動的に補償する温度センサの開発を行った。本研究では、Ga封入サーミスタを用いて市販品との測定精度を比較し、本センサの有用性を明らかにすることを目的としている。本研究により、Ga封入サーミスタの有用性が明らかになれば、経年変化による計測誤差を自動的に補償できる体温計の実現が可能となる。

方法 Methods

椅坐位の状態で試作したGa封入サーミスタと市販されている体温計を用いて、腋窩部での体温計測を行う。試作したGa封入サーミスタは腋窩部に挟み、その時の抵抗値(温度)をデジタルマルチメータ(DM7560、横河電機)により1秒間隔で計測する。
 

対象者の公募 Recruitment of participants

 現在、本研究への参加者を公募しています。
 研究に興味がある方は、西川裕一 (yuichi[at]se.kanazawa-u.ac.jp)までお問い合わせください。