Electrical muscle stimulation intervention in the acute-phase of neuromyelitis optica: two case reports.
SAGE Medical Case Reports*corresponding author
道上 可奈(広島大学病院)
西川 裕一(金沢大学)*
視神経脊髄炎は,中枢神経の脱髄が生じ,運動麻痺,視覚障害および感覚障害などを呈する自己免疫性疾患の一つです.発症初期は,筋肉に力を入れることができない弛緩性麻痺を呈することがあり,その間はリハビリテーションなどを行っても力を入れることができないため,筋萎縮が進行してしまいます.
本研究では,自身にて力を入れずとも筋収縮を促すことができる低周波電気刺激を用いて,筋萎縮の予防が可能かを検討しました. |
本研究では,2名の弛緩性麻痺を呈している視神経脊髄炎の患者を対象に,入院期間中のリハビリテーションに加えて低周波電気刺激を行いました.低周波電気刺激は,AUTOTENS(ホーマーイオン研究所)を使用して,弛緩性麻痺を呈している下肢に対して介入を行いました. |
2名の患者は有害事象なく,リハビリテーションおよび低周波電気刺激介入を行うことができました.2名とも入院期間中は弛緩性麻痺を呈した状態が続きましたが,著明な筋萎縮が生じることはありませんでした. |
本検討は2名という少数の検討ではありますが,介入に伴う有害事象はないことから,低周波電気刺激は筋萎縮の予防として有用な介入手法の一つであることが示唆されました. |